新しく自分で和太鼓を買った人「高価な太鼓を買ったけど、本当に正しい扱い方かわからない。できるだけ、太鼓の音を長持ちさせる方法を教えてほしい。」
←そんな疑問にお答えします
1.太鼓はカバーに入れた運搬方法が基本です。
太鼓はカバーに入れて運搬するのが一番傷つきにくく、太鼓の鼓面を傷めない方法です。これは長胴太鼓、締め太鼓、桶太鼓の全てに共通することです。
でも、太鼓も高いけど、カバーも高いよ。。。
はい、おっしゃる通りです。太鼓のカバーも”そこそこ”良い値段がします。
しかしながら、太鼓の運搬時にカバーが有るか無いかでは大きく違います。結果的には大切な・高価な太鼓の寿命にも影響します。運搬時にさまざまな危険要素がついて回ります。誤って落としてしまうリスクや、車両で運搬時に他の荷物と擦れてしまい太鼓本体に傷がついてしまうリスク、また、運搬中万一雨が急に降って濡れてしまうリスクも和太鼓のカバーがあれば直接のダメージは0とはいきませんが、大幅に軽減・防ぐことができます。
私の所属しているチームでも太鼓一台に対して必ず専用の太鼓カバーを用意しています。高価な太鼓なので長く良い音を続けるためにも太鼓のカバーは重要です。スマホにも傷を防止、落下時の保護のためカバーをつけている人が多いと思いますが、太鼓へのカバーもそれとほぼ同じような感覚です。
ちなみに、太鼓カバーは各ショップなどでも購入が可能です。自作する方法もありますが、太鼓という重量物を入れるケースなのである程度の強度と耐久性が必要です。材料費などを考慮すると既製品の太鼓専用カバーを買った方が安上がりのケースもあります。
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2.太鼓にとって最良の保管方法、保管場所
太鼓にとって最良の保管方法
練習終わりや演奏終わりで使わなくなった太鼓の保管方法は、毎回、締め太鼓や桶太鼓はテンションを緩めることです。
皮が引っ張られた状態が長く続くとその分、皮の伸びてしまいます。太鼓である以上張りを強く良い音を立てることが必要なのですが、太鼓の寿命の観点からすると張りは少ないほうが良いです。
一見、矛盾しているようですが、使うときに良い音まで締め上げて、練習や本番が終われば緩めてあげることを習慣とすると良い音と寿命を両立できるようになります。
面倒に思うかもしれませんが、太鼓を長持ちさせる方法の一つです。ちなみに、長胴太鼓の場合は鋲で皮が固定されていますのでこの作業はありません/できません。
太鼓にとって最良の保管場所
太鼓の保管場所は、温度変化が少なく湿度が一定の室内がベストです。
太鼓は高温になる、もしくは湿度が高いと皮が緩んでしまい、低音になってしまいます。また逆に湿度が低いと皮の乾燥が進んでしまい、強度の低下やひび割れなどの影響があります。
正直、太鼓の保管には温度も湿度も高くもなく低くもない温度が良く難しい加減ですが、「人間が過ごす時に快適な温度感・湿度が太鼓にとっても良い保管方法、保管場所」になります。
そんな保管場所・家にスペースないよー!
そうですよね。なるべくなら太鼓のためにベストを尽くしたいと思いますが、かさばる太鼓の保管場所はどのチーム、どの団体も課題・悩みの種になっています。車内やトラックなどに保管しているチームもあるかと思います。スペースや予算から実現出来ないこともあるかと思いますが、「ベストの保管方法を知っているけれども、様々な事情で実現できない」と「知らずに保管している」では、また扱いも違うかと思います。
太鼓を正しく扱うための知識として知ってもらえると幸いです。
3.太鼓の皮は、残念ながら消耗品
大切にしたい・・・とはいえ、太鼓の皮は消耗品です。
残念ながら、太鼓の皮は一度伸びると元には戻りません。厳密に言うと叩く度に少しずつ少しずつ伸びている状態です。良い音の状態で長く打つことはできたとしても、永続は物理的に難しい内容です。胴の木材部分は消耗することがありませんので、うまく付き合えれば本当に”一生モノ”になります。
私の所属しているチームでも週に一度の練習頻度で、一台あたり10年に一回ぐらいの頻度で張り替えが発生しています。
まぁまぁな出費にはなりますが、今の時期は張り替えに適した時期で、浅野太鼓さんも張り替えキャンペーンをやっていますので、太鼓の張替えも上手く利用しながら太鼓とお付き合いをするのも太鼓打ちとして大切なことだと思います。
物を大切にすることは、すべての始まり。
大事な事なので、太鼓の教室で子供達にも伝えています。
物事の扱い方・手入れについての価値観は幼少の経験で決まると思います。(根拠はないのですが、、、)道具を大切に使うことがどれだけ重要か。まだ子供の彼達には伝わらないかもしれませんが、きっと後学のためには良いきっかけになると思います。
アルバイトで貯めたお金で初めて買った鞄は大事にするけれど、学校指定で親に買ってもらった鞄は大事にしない。なんてことを・・・自分の息子がしでかした日には、ブチ切れものですよね。
太鼓を通じて大人も子供も物事を大事にすることを学んでもらえれば嬉しく思います。
【このページのまとめ】
- 太鼓はカバーに入れた運搬方法が基本です。
- 太鼓にとって最良の保管方法、保管場所
- 太鼓の皮は、残念ながら消耗品