撞木をよく折ってしまう和太鼓演奏者
「また撞木が折れてしまった・・・。もっと丈夫な撞木はないの?」「撞木の消耗が激しく、安く手に入る方法が知りたい」
⇒そんな疑問に答えましょう。
そもそも、撞木(しゅもく)とは?
鉦・チャンチキ・和太鼓演奏用の撞木(しゅもく)です。祭り・だんじりなどに使われる鉦を打つ際に使用される丁字型の棒です。
「当たり鉦」の最適な音を引き出すための打木の素材は、「鹿の角」と「竹」を組み合わせた単純な構造です。今日は、全国の太鼓打ちのためにも、撞木の作り方をご紹介したいと思います。
折れない・使いやすい・安い!撞木の作り方とは?
撞木はよく折ってしまわり、欠けてまったり、太鼓のバチよりも消耗が激しいですよ。
ですが、このページで撞木の作り方を勉強すれば「竹の特性をを知って折れにくい撞木を作れる」「演奏で使いやすい工夫をした撞木を作れる」「(手間はかかるけど)安く撞木を作れる」ようになります。
撞木を作るための材料と工具の準備
[用意する材料] 乾燥した竹、鹿の角
“乾燥した”竹は、竹垣フェンス用の部材や、竹そのものが売っています。ホームセンターなどで購入が可能です。竹箒の柄をリサイクル、壊れた竹刀なども使用可能です。その辺に生えている竹は、乾燥が不十分です。また落ちている竹は風化進んでいることもありおすすめできません。
鹿の角については、今回は知り合いにいただきました。入手方法として、各地域の道の駅や楽天通販など(購入先は後述します)で購入できます。
[使用する工具]のこぎり、糸鋸、鉄ヤスリ(鹿の角の成形用です)、グラインダー、木工用ボンド、小刀/カッター、電動ドリル(紙やすり)
撞木づくりに電気工具類はなくても良いのですが、あると効率的に作業ができるので複数個作るにあると便利です。
撞木の持ち手、柄となる部分の竹の切り出し
適当な長さにカットして、竹を縦に割ります。ちなみに写真で出てくる竹は約350mmです。長すぎると振りにくく、短すぎると演奏がしずらくなります。
製造の工程で少し短くなる場合がありますので今使っている撞木から+2cm~3cmの寸法がベターです。
撞木の持ち手、竹を縦割り
幅は好きな割いて良い、のですがおおよそ約15mm幅で割っています。大きさは好みです。撞木造りには天然竹を利用していますが、特に、柄に関しては持ちやすく菜箸のような棒状のものでもなんでも大丈夫です。
浅野太鼓さんなどで販売されている撞木の柄は、円柱形で演奏中にくるくる回ってしまいますよね?それを防ぎたいので平べったい形で仕上げられる竹を採用しています。加工が面倒な場合は、竹ひごや木製の細い棒などを転用いただいてもOKです。
ただ竹を割ったままだと角があり、手に持ったとき痛い+ささくれが危ないので角を落とします。グラインダーや紙やすりでゴシゴシします。
そして、先端をカッターで細くしだいたい約φ4mmに加工します。後ほどドリルで角に穴を開け差し込むのでこの段階では大体でOKです。この時に、竹は構造上、外側の部分が一番強いので竹皮の部分を残しておくと強度を保て折れにくい撞木ができます。
撞木の重要部分「鹿の角」をカット
鹿の角の一部を切り落とし撞木になるように加工していきます。鹿の角は、非常に硬いので丸ノコ・糸鋸などで切り落とします。
目安の大きさは、直径がφ10mm~13mmの太さで、長さ約30mmぐらいです。ご自身のチームで普段使用している撞木の大きさ、演目や当り鉦の大きさに合わせてお好みに調整してください。
切り落とした鹿の角を「撞木」の形に成形
この作業が一番大変です。硬い当たり鉦に打ち付けるので当たり前ですが、めちゃくちゃ硬いのでグラインダーなどの電気工具の使用をお奨めします。
おおよその形までは電動工具で削り出し、残りの微調整はで鉄ヤスリで調整するとうまく出来上がります。
このときに角を少し丸く加工すると演奏中の割れ・欠けを予防できます。
※写真は、太さはφ18mmほどで少し大きめ(私のチームにとって)です。
柄と鹿の角を合体させるための穴を開けます
竹と鹿の角を合体させ、種目として固定するための穴を開けます。φ4mmmドリルを使用しますが、鹿の角の太さに応じてφ3.5mm・φ3.0mmのドリルなどを選択します。
中央にまっすぐあける必要があるため「当て木に養生テープなどに固定してあける」「クランプで完全に固定して穴をあける」などすると撞木づくりに、貴重で高価な鹿の角で失敗が少なくなります。
木工用ボンドで柄と鹿の角を固定します。
穴のあけ終わった鹿の角に、前に作っておいた竹の柄の先端を差し込みます。
穴の大きさが違いうまく挿入ができないときは、竹の方をカッターで削り微調整をして差し込みます。
きついぐらいがちょうど良いところです。きつく差し込んだところに木工用ボンドで固定します。
これで手作り撞木の完成です!
これでボンドが乾燥すれば撞木の完成です!撞木の加工は匂いが出たり木くずが出たりとなかなか大変ですが自分で好きな大きさ・長さ・形にカスタマイズできる点は「撞木づくり」の醍醐味です。
ご自身のチームの曲調や演目、当たり鉦の大きさ、奏者が男性・女性によって変わりますので鹿の角の大きさや竹の長さ・大きさを調整して自分のベストなサイズを見つけてください。
撞木の素材購入方法と入手先
「自分で作るのが面倒」「撞木作りなんて無理」という方は楽天などで撞木も購入できます。下記に、使用した素材や工具などの一覧を記載していきますので、撞木づくりをしてみたいという方は、ぜひご活用下さい。
撞木の素材「鹿の角」の入手先
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